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チルゼパチドは投与後短期間(12週)でインスリン感受性を1.6倍に改善|新着情報|関西電力 医学研究所

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2026.02.17

チルゼパチドは投与後短期間(12週)でインスリン感受性を1.6倍に改善

【本研究のポイント】

・チルゼパチドの投与開始から12週間という短期間で、インスリン感受性が約1.6倍と劇的に向上することを確認しました。

・このインスリン感受性の向上は、体重や体脂肪の減少量とは直接相関を認めず、薬剤の直接的な薬理作用である可能性が示唆されました。

【研究概要】

関西電力医学研究所 糖尿病研究センター 代謝・栄養研究部/関西電力病院 糖尿病・内分泌代謝センター 山崎 裕自、清野 裕、桑田 仁司、山口 裕子らのグループは、チルゼパチド(商品名:マンジャロ)によって3ヶ月という短期間でインスリン感受性が改善されることを証明しました。

本研究は、肥満を伴う日本人2型糖尿病患者を対象に、持続性GIP/GLP-1受容体作動薬であるチルゼパチドがインスリン感受性に与える影響を詳細に検証したものです。インスリン感受性の評価として最も信頼性が高い「高インスリン正常血糖クランプ法」を用い、投与開始から12週間という体重や体組成の変化が比較的少ない早期の段階で評価を行いました。その結果、全身のインスリン感受性の指標であるGlucose Infusion Rate (GIR)*2が投与前と比較して約1.6倍という顕著な向上を示すことが確認されました。

特筆すべきは、このインスリン感受性の劇的な改善が、体重や体脂肪、あるいはHbA1cの変化量とは直接的な相関を示さなかった点です。通常、体重が減少すればインスリンの効きは良くなりますが、本研究の結果は、チルゼパチドが十分な体重減少を待たずして、投与初期から体に直接働きかけ、代謝機能を強力に改善している可能性を示唆しています。

この発見は、チルゼパチドがインスリン分泌や体重、体組成の改善のみならず、糖尿病の根本的な病態の一つであるインスリン抵抗性に対して、早期かつダイレクトにアプローチできる治療薬である可能性を示唆する重要な知見です。今後は、特にGIP受容体への作用がどのようにこの代謝改善に寄与しているか、その分子メカニズムの詳細な解明が期待されます。

本研究は、2025年2月22日に、欧州糖尿病学会の機関誌「Diabetologia」で公開されました。

【論文情報】

論文名

Early induction of insulin sensitisation treated by tirzepatide: a prospective, single-arm, open-label study in Japanese individuals with obesity and type 2 diabetes

掲載雑誌

Diabetologia

著者

Yuko Yamaguchi, Hitoshi Kuwata, Masahiro Imura, Shota Moyama, Ryota Usui, Yoshiyuki Hamamoto, Yuichiro Yamada, Yutaka Seino & Yuji Yamazaki

DOI

10.1007/s00125-025-06493-5

URL

https://link.springer.com/article/10.1007/s00125-025-06493-5

【問い合わせ先】

関西電力医学研究所 糖尿病研究センター

山崎 裕自

E-mail: yujiyamazaki1980@gmail.com

・詳細はこちら→【プレスリリース】

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