2026.02.17
【本研究のポイント】
【研究概要】
DPP-4阻害薬*1は、食事をとったときに腸から分泌される「インクレチン*2」と呼ばれるホルモンの働きを高め、血糖値を下げる効果のある薬であり、 ダイアベティス(糖尿病)の治療では広く使用されています。インクレチンには GIP(Glucose-dependent insulinotropic polypeptide) と GLP-1 (Glucagon-like peptide-1) の2種類がありますが、これまでは主にGLP-1に注目した研究が行われてきました。そのため、DPP-4阻害薬の効果において、GIPがどのような役割を果たしているのかは十分に分かっていませんでした。
今回、岐阜大学、藤田医科大学、関西電力医学研究所、京都大学による共同研究で、高脂肪食によって肥満になったマウスを用いて、DPP-4阻害薬の「血糖値を改善する効果」「体重増加を抑える効果」に対し、GIPがどのように関与しているのかを詳しく調べました。その結果、GIP受容体を欠損したマウス(GIP受容体欠損マウス)を、高脂肪食によって肥満にした場合、DPP-4阻害薬を使用しても、「インスリン分泌を高めて血糖値を改善する効果」「体重増加を抑える効果」が、完全に失われてしまうことが明らかになりました。
この結果から、DPP-4阻害薬が体内のインクレチンを増やして効果を発揮する際、少なくともマウスにおいて、中心的な役割を担っているのはGLP-1ではなくGIPであることが示されました。本研究は、これまで十分に注目されてこなかった GIPの重要性を明確に示し、インクレチン治療の考え方を大きく前進させる成果です。
本研究成果は、現地時間2026年2月3日に国際学術誌「Journal of Diabetes Investigation」オンライン版に掲載されました。
【論文情報】
雑誌名:Journal of Diabetes Investigation
論文タイトル:Endogenous GIP Signaling Is Indispensable for DPP-4 Inhibitor-Mediated Metabolic Control in Mice
著者:Saki Kubota-okamoto, Sodai Kubota※, Hiromi Tsuchida, Yanyan Liu, Seiya Banno, Toshinori Imaizumi, Taro Fujisawa, Yoshihiro Takahashi, Takehiro Kato, Yukio Horikawa, Katsumi Iizuka, Takaaki Murakami, Yuuka Fujiwara, Hitoshi Kuwata, Yuji Yamazaki, Yutaka Seino, Shin Tsunekawa and Daisuke Yabe(※Corresponding author)
DOI: 10.1111/jdi.70252
【問い合わせ先】
<研究に関すること>
岐阜大学 大学院医学系研究科 糖尿病・内分泌代謝内科 助教 窪田 創大
電話:058-230-6373
E-mail:kubota.sodai.d9@f.gifu-u.ac.jp
京都大学医学部附属病院 糖尿病・内分泌・栄養内科 教授 矢部 大介
電話:075-751-3562
E-mail:ydaisuke@kuhp.kyoto-u.ac.jp
<報道に関すること>
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E-mail:kohositu@t.gifu-u.ac.jp
関西電力医学研究所
電話:06-6458-5821(内線4109)
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藤田医科大学 広報部
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京都大学医学部附属病院 総務課企画・広報掛
電話:075-751-4334
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